青森グッズ > とうろう

 「とうろう」または「盆とうろう」、「さげもの」は青森でお盆の時に使う飾りです。青森のどの地域まで使っているものなのか、また宗派に関係あるのかなどはよくわかりませんが、とりあえず青森市全域ではメジャーだと思われます。



●とうろうの概要
 「とうろう」は最中の皮でできており、中身は空です。形は縁起の良いものを模してあり、立体的な造型です。ピンク、黄色などカラフルに着色してあります。細長い和紙で2個が繋げられているのがほとんどです。お盆になると、これらを仏壇の上などに吊して飾り付けます(細長い和紙は吊すためのもの)。
 お盆前になると、市場やスーパーなどで売り出されます。数百円の安価なものです。
 お盆が終わると、昔は海に流しましたが、現在は海に物を流すことが禁じられているので、廃棄されます。(昔はお盆後、宗派によりますが菰だとかハマナスの実の数珠だとかいろいろと海に流しました。)

 ちなみに、現在は細長い和紙で2個が繋げられている状態で売られていますが、昔は繋がっていない状態で売られており、買って帰ってから自分たちで繋げたそうです(うちの母談)。
 上の写真は紙がちぎれていますが、お盆が終わってはずしたものだからです。
 一応、食べるものではないのですが、食べても問題なかったです。

●とうろう、さげもの
 ちなみに私、自分で購入するまで、これが「とうろう」という名前だと知りませんでした。たぶん、物は知ってるけど名前は知らない、という人はいっぱいいると思う…。「さげもの」という呼び方の方が聞いたことがあるように思います。

 『いとおかし』様によると、秋田や山形にも同じような「さげもの」があるそうです。山形にはやはり最中状のもののようですが、見た目は結構違いますね。
 基本的に全国各地、お盆の時に仏壇にホオズキやそうめんやガマの穂や、なにがしか吊るすのが一般的みたいです。青森などの「さげもの」はそれを簡略化したもののひとつようです。

●とうろうのいろいろ
 とうろうは色々なメーカーで作られているので、種類・出来は様々です。
 下記写真は、お盆が終わったあとでしたが、私が近年購入したものです。売れ残りだったので出来はそんなに良くない…みたいです。上の写真は、中学の時の先生のお宅にあったのを撮らせてもらったもので、かなり良い出来です。すばらしい発色とモールド具合、それに頑丈。藤崎で買われたそうです。



↑小判、菊、蓮の花、くるみ、金袋、ちょうちんなど。



↑桃、菊、金袋、ちょうちん、恵比寿様?など。もう割れちゃってる…。


 入手するには、お盆前に青森市内に買いに行くしかないようです。


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